2013年

3月

06日

FMいわき~磐城高箸『希望のかけ箸』~

本日は、勿来地区・川部町にあります
磐城高箸髙橋 正行さん
いわき市 見せる課横田 竜一さんにお話を伺いました。

磐城高箸さんの「希望のかけ箸」
磐城高箸さんの「希望のかけ箸」

 

磐城高箸さんは、いわき市産の杉の木を100%使用して、「割り箸」を作っていらっしゃいます。

東北で割り箸を専門に作っているのは、磐城高箸さんを含め、わずか3社しかありません。

 

 

髙橋さんが、100%いわき産の杉にこだわっているのは、なぜなのでしょうか

 

実は、いわきの杉花粉飛散量は全国でも上位。
いわきの杉を使った高品質の製品を作り、販売をすることが、大切なことだとお話してくださいました。

 

また、磐城高箸さんでは、杉の木は木でも“間伐材”を使用しています。
木が乱雑に生えていると、しっかりとした真直ぐな木が育たないため、曲がったりしている木などの

間引きを行います。

 

この作業のことを間伐といい、
このとき、間引かれた木を“間伐材”といいます。

 

そもそも杉花粉が減らないのは、林業が衰退し、間伐がされないからなのだそうです。
いわきの間伐材を山から直接購入することで、いわきの林業の復活、
花粉症の緩和に取り組まれているんですね

 

 

それでは、実際に割箸作りについて学んで行きたいと思います。

 

 

①『玉伐り』(たまぎり)

 

川部町の山から持ってきた間伐材の丸太。
この2~4mもある丸太を53cm程度になるように
チェーンソーで切断していきます。

 

 

②『丸太割り』

 

①の丸太を斧を使い手作業で、ショートケーキのように6~8つ割りにしていきます。

③『帯ノコ』  (左写真)

 
②のショートケーキ状になった木を板状に挽いていきます。

 

 

④『横切』

 

板状になったものを24cmで切断し、割り箸の長さに揃えます。

⑤『乾燥』

 

水分を多く含む杉を製品にするには、絶対に必要な作業です
乾燥させる際のボイラーの燃料には使用済みの割り箸や端材等を使用し、他の燃料は使っていません。
木を有効利用することで、燃料代をかけていないんですね。


 ⑥『ギャングソー』  (左写真)

 

長さ24cmに揃えた板をところてん方式で、
割り箸より一回り大きい板にしていきます。

 

 

⑦『製造機』

 

一気に割り箸の形にしていきます。

 

杉の間伐材は、この①~⑦の工程を経て『杉利久箸』となります。

この長さ24cmの『杉利久箸』を製造している会社は、
磐城高箸さんを含め、国内ではわずか5社

 

しかも、製造法が異なる磐城高箸さんだけが、“杉の赤身の利久箸”を製造することができるのだそうです。

 

 

杉は日本にしか生えていませんので、つまり、“杉の赤身の利久箸”を製造しているのは世界中で磐城高箸さんだけということになります。

 

 

そんな会社がいわきにあったとは・・・。驚きです!!


磐城高箸さんの割り箸は、国内最高級の割り箸ですので、香りはもちろん、何度も洗って使えるように

硬いものだけを慎重に選別しています。

 

また、柔らかい手触りになるよう、手作業で丁寧に磨きます。

さらに、市内の障害者施設と連携し、清潔な室内で、袋詰め作業などを仲良く行っています

ここからは、磐城高箸の髙橋さんに質問形式でお話をお聞きしたいと思います。 
   
Q1 以前髙橋さんは、神奈川県でお勤めされていたとお聞きしましたが、
    なぜ、いわきで割り箸を作ろうと思ったのですか

 

A1 祖父が、いわき南部の造林会社の経営に関わっていたことから、いわきの林業の衰退を心配していました。
      間伐材を使った付加価値の高い商品を探していたら、一番可能性が高いものが割り箸だったので、

   いわきの林業を元気にしたくて割り箸作りを始めました。

 

 

Q2 割り箸作りをはじめてから、4ヶ月後に震災が起きてしまい、大変なご苦労があったのではないですか

 

A2 東日本大震災と原発事故があり、さらに4月11日の余震では、震源が近かったので、その当時は正直な

   ところ、廃業を考えました。
   また、箸は、口に入るものですので、放射性物質の検査を最初に行ったのは、余震前の

   平成23年の4月5日で、その後は定期的に検査を行っています。検査の結果も実質的に0です。
      
 

Q3 被災3県、福島・宮城・岩手の杉材を使って、「希望のかけ箸」をお作りになり、復興に向け取り組んで

   いらっしゃいますが、この「希望のかけ箸」を作ることになったきっかけはなんだったのですか

 

A3 今回の震災は、「点」ではなく、広大な「面」の被害なので、自分たちのことだけではなく、被災者みんなが、

   少しでも元気になれるような商品を作りたいと思ったのがきっかけです。

 

 

最後は、髙橋さんの割り箸作りへの想いで締めくくりたいと思います。

弊社の割り箸製造は、全国的に見ても先進的な取組みだと自負しています。

ですが残念なことに、市内ではほとんど知られていませんので、今後は市役所の見せる課や林務課が全面的に応援してくださることを期待しています。

 

また、割り箸の環境面について言えば、例えば最近流行っている「マイ箸」、「エコ箸」などを拭き取る時に使う

ウェットティッシュ1枚で、割り箸2膳分の木材を消費しています。

 

たかが割り箸などと笑うことなく、いわきの復興を全国にアピールできる素晴らしい商品ですので、

1人でも多くの方に知って頂きたいと思います。