2013年

6月

07日

土作り修行の日々~(有)環 有機農業6年目の阿部 哲也さん~

 人との出会いとは不思議で面白いものです。

 

今回ご紹介するのは、有機農業6年目、 「まだまだ勉強中です。」と話す

有限会社 環(かん)阿部 哲也さんです。

 

           阿部 哲也さん。後ろの背の高い植物はアスパラガス。

 

 

もとは、「震災後、苦境に陥りながらも頑張っている人がいる」という情報を得、哲也さんの父である

阿部 拓(ひらく)さんに現状をうかがう予定で連絡を取りました。

 ですが拓さんは現在、いわきの圃場を哲也さんにまかせ、出身地である宮城県の水田を

新たな圃場とすべく拠点を移されており、いわき圃場担当の哲也さんにお話をうかがう流れ

となりました。

 

というのも、震災前合計90アールあった阿部さんの圃場のうち、久ノ浜末続の60アールの

圃場は、震災後高濃度の放射能が検出され、栽培が不可能となり、下神谷の圃場30アール

だけとなりました。 (※1アール=100平方メートル)

 

 契約していた2件の宅配ネットワークのうち、

『有機野菜・低農薬野菜の宅配ネットワーク』へは風評により出荷ができなくなり、

『有機農産物・無添加食品の宅配ネットワーク』も風評で出荷量が激減しました。

 

そして圃場が減ったことで当然ながら生産量も激減。その現状を何とか変えるため、宮城で

たな取り組みを始めたのでした。

 

 

**********父・拓さんが有機農業をはじめたきっかけ***********************************

一番下の子が生まれながらのアトピー性皮膚炎を患っていました、その子のために添加物が

使われていないものや、無農薬の食材をとても苦労して探し、食事を作るようになりました。

 

食べ物の質の大切さを強く実感した拓さんは、もともと兼業農家であった両親から『農業だけで

は生きて行けない』と強い反対を受けますが、

 

『人の健康を支えるこの大事な職業がそれではおかしいし、それではダメじゃないか!』

 

という意気込みで、半ば独学で有機農業を始め、平成15年には 有限会社 環を立ち上げました。

 

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そんな父を見て育った哲也さんは、平成19年に就農し今年で6年目。

しかし農薬・化学肥料を使わない有機栽培は決して易しいものではなく、草取りに始まり、

土作り、そして通常の三倍の手間をかけて収穫まで大切に世話し、その後も収穫、パッケージ作業、

出荷配送を一人でこなさなければなりません。

 

震災による地盤沈下や、地下水の変化も土作りの大きな壁となっています。

 

『今年は良い土がつくれず、スナップエンドウもタマネギも全滅でした。』と話す哲也さん。

元気で美味しい野菜を育てるには、まずはその土が健康である必要があります。

 

哲也さんにとって目下の優先事項は しっかりとした野菜ができる土作り とのこと。

 

現在はまだ、時折いわきの圃場の様子を見に来る拓さんに叱られ、そしてまた試行錯誤を繰り返す

日々の連続です。

 

ですが、いつか必ずその経験の積み重ねが、健康な土を作り出し、豊かな作物を実らせる時が

くることでしょう。

阿部さんが栽培している野菜は 

 

 ・そらまめ (収穫時期 6月)

 ・スナップエンドウ (収穫時期 5月)

 ・たまねぎ (収穫時期 4~5月)

 ・アスパラガス (3~4月、7~8月)

 

の4種類。今年は里芋も予定しているそうです。

 

JA平窪、道の駅よつくら港、マルト草野店で購入することができます。

 

 

・・・そして収穫時期が終わると、ひと段落、というわけにはいかず、阿部さんはまた、大事な土作り

のための作業に追われます。

 『将来は有機野菜を使った料理を提供するレストランを開きくのが夢』 だそうです。

 

近い将来、是非実現して欲しいですね!

 

阿部さん、頑張ってください☆